+∞冬の底・2月、鬼畜・脅迫・色々‘12∞+
猫の郵便については、はじめにを是非ご覧下さい。 0℃~5℃
【冬の底 ~四年に一度の2月、鬼畜・脅迫・色々‘12】
2月は冬の谷底。靴の中敷にまで生き物のように忍び込んでくる冬。
夜ともなると厳格に自らの規律を守り居丈高に鞭を振り下ろし仕事熱心に北風を運んで来ます。
手袋を置き忘れた時などは手の甲まで痛いの痛くないのなんのって・・・。
昨日の記事で「絶対0度の心の冷たさ」と書いたら、早速しんしんピリピリと空気が冷え冷えと下がりはじめ、明けて午前3時・・・小雨が冷たい雪にその姿を変えていました。
ライトを消した東京タワーが雪降る中にぼんやりと霞み、至近で見上げながらタワー全体が静かな幻想の中に消えてゆくような、趣きのある光景でした。
それから半日、雪は止むことなく降りしきり、町々を濡らしていました。
この日の温度は、明けて0時の5.2℃が最高気温。時間を追うごとに気配は窓に玄関に道路に電信柱に冷たさを増してゆきました。・・・こういう時は「あの子たちはどうしているのかな?」と、いつも思いを過ぎらすけれど、心の襞にたたみ仕舞い込むだけ。
幾つもの夜を重ね保護収容に成功する子もいれば、永遠に見失った子もいて、それは穴のあいた器に水を貯めるような・・・、保護活動の悲哀物語が続いているのです。
内と外の活動、毎日いろんなことが起きて。何も起きない日などほとんどなく。「何事もなく・・・」と安心していると、事件は外から横から思惑の垣根を飛び超えてやって来ます。
それでも心乱さず、肝心かなめ手元の作業は怠りなく。手元をおろそかにしていては先行きクリアーな見通しが利かず、光ある解決の前途を見失うことになります。
毎日の積み重ねがミッション。2月記事の中のタイトルにあるように「がんばりましょう」!
手元・足元・指先・眼差し、五感をフルフルフルで稼働させて。
さて、2月の活動はと言うと、大筋では寒さ対策でした。缶を人肌に保温したり、外気の影響が少ないドライフードを主に食べて貰うようにワンランクそれぞれグレードアップして出向いた活動でした。加えて、風対策、枯葉対策、時間対策。
ドライフードの配食には、猫たちめいめいに好みがあるので6種類の銘柄を使い、場所別に生利節や焼きがつおなど嗜好性の高いものを間にすき込みミルフィーユのようにし、食欲を促す対策をとり、・・・特に冬場は念入りに、・・・他のメンバーには「冬の活動は特に心を込めてお願いします」とメッセージしています。分かっていることでも、あえて言葉で確認し合うのが「猫の郵便」の特徴です。
それから、嫌なこともありましたね。鬼の霍乱で倒れてしまった恥ずかしいこともありました。・・・「殺すぞ!」と脅迫を受けたり、現場を荒らされたり、紐でつながれ飼育されていた8歳の猫の相談を受けたり、川崎市仔猫惨殺事件のウォッチングや動物愛護法改正をめぐる情報メールも次々と届いていたり・・・etcと、毎日の外猫の給食活動や家の猫たち・・・唯それだけに耽溺しかまけていられないのが、問題の解決を探すこの活動の宿命の道なのです。
例え一匹の猫でも、一つの命は種々色々な社会構造とつながりを持ち、一つの命を守るためには政治・法・経済・地域行政・医科学etcと・・・横に関係をつなぎ合わせて行かなければ、一つの命が成り立ちがたくされてしまうのです。プラス・マイナス、それが社会というものです。
猫も犬も人間の友人・隣組として、社会的動物。
彼らの小さなブレスを、社会の一角に確実にスペースを取って作ってあげなければ、彼らの命運は断たれてしまうことになるのです。
それは人間の文化としても悲劇的なことです。
たかが猫。でも・・・されど命。
猫はキャットフードのみに生きるにあらず。
社会全体の動物への考え方・民度をレベルアップするよう仕向けていかなければ、先のない動物たちの“綱渡り”が今“ここ”にあるのです。
「何故、犬猫を捨てるのか?」「何故、動物たちを殺めるのか?」、問いかけてみても、今は真っ黒な、時に真っ白な沈黙の木霊しか返って来ないけれど、「夢見なければ扉はこじ開けられない!」と、外猫のアステカくんと寒空を見上げ言い聞かせたうるう年の2月最後の夜なのでした。
【お願い】外で暮す猫たち、被災した動物たち、先が見えない災害の傷を負った動物たちの福祉活動の為に、ポチッとクリックよろしくお願いします。
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